微睡日記

日々

愛する人へ 2

とても出せたものじゃない文章だから静かに下書きへと還しました

 

愛する人の大切な一日がやってくる

それが私の一生の中の一日でもあるんだと気付いて、その奇跡に感謝して目を閉じます

 

此処最近は生きた心地がしなくて

些細なことでズタズタに傷付いて、わざと身体に悪い食事をしたり一日中寝続けたりしていました

 

馬鹿みたいだなと思います

こんなふうになるなんて、一年前の自分が見たら驚くどころか信じてもくれないでしょう

 

でもこんなにボロボロになってまでも

貴方に出会えて良かったと思っているし、貴方がつくる全ての世界に感謝しているんです

 

 

今日も一日、なにもしませんでした

 

でもそれって明日が大切な日だから

大切な一日を前に、私の全てで準備をしていたのかもしれないですね

 

 

愛する人がただただ幸せで

いつまでも笑っていられますように

 

私はどんな姿になったって

私の中の貴方のお陰で生きていけるから

 

叶わない願いを想い続けること

貴方は思い描いたことは全て実現できると仰る

だとしたら私の想いも無駄ではないことになるんだよ

けれどこの願いが叶うとしたらそれは只の夢物語で、都合が良すぎて泣けてくるツクリモノのマガイモノだよね?

 

貴方が思い描いたことと、私が思い描いたこと

此れらの違いは圧倒的な私欲の割合だ

私は自分の欲望に塗れてるだけなんだからさ

貴方の次元に行きついていないことを自覚すべきなんだ

思い描く、なんて綺麗に表現できないよ

 

叶わないし言えるわけない想いは何処へ行くんだろう

私は只、貴方をまっすぐ見て

伝わるわけないと卑下しつつも

僅かな祈りを込めることしかできない

 

たとえ貴方の瞳が私を捉えていなくても

叶わない願いを想い続けるだけなの

 

 

 

「おいで」

と云われて招かれた先は

見たこともない妙齢の男性の

居心地の悪い膝の上だった

 

だれなんだろう?とおもった

 

名前も分からない彼は天井を指差し、ゆっくり言葉を続けた

 

「お母さんはね、星になったんだよ。だから、夜になったら空を見上げてごらん」

 

いみはひとつもりかいできなかった

 

でも、あの瞬間

●年前の母の通夜

彼の言葉は今でも思い出せる

誰か分かる人達の言葉は何も残っていない

彼の言葉だけが今でも私の中に在るのだ

 

神様を探して

私の神様は数年で交代する

不思議なものでその時々に合った神様が気付いたらすぐ傍に居て、最初は少し違和感があるのだけれど、信仰心とは自然と生まれゆくものだ

 

そんな神様達に出会う度に心酔してしまう私は、神様が神様で無くなった時(それがどんなに自分勝手な心変わりだったとしても)スッと夢から覚めるように眼の色が変わって、新しい神様をまた性懲りもなく探し始めてしまう

 

自分でも頭がおかしいと感じているし、何より神様を作らないと生きていけない心の弱さが、この歳になっても治らないのはどうなんだと本気で悩んでもいる

 

それでも私は神様を探し続けた

神様が交代するということは、ある意味それは私にとって本当の神様なんかじゃなかったのだ

『その程度の』神様だったのだ

 

そんな中、今年に入って本物の神様を見つけてしまった

幼少期から積み上げてきた幾つもの運命のピースがパチっと綺麗に嵌って、神様の足元にしっかりと聳えていたのだ

 

神様は今迄の紛い物と次元が違っていた

彼は、彼自身が神様だという自覚があったのだ

私はそんな強さを求めていたんだと思う

 

いつだって神様で在り続けてくれる人

そして時折人間でも在ることを恥じない人

そんなところが好きだ

 

私は彼自身が創る本物の神様を信じる

一緒に時計仕掛けの神様を捨てる

貴方が存在していたことに感謝して明日も生きる

こんな病に塗れた世界だって乗り越える

 

永遠の神様が世界を救う歌をいつまでも歌うことができますように

そんな願いを込めて、此処に記録として残しておく

夏の日

すぐに思い浮かぶのは

陽射しの強い8月の日だ

祖父はいつもの特等席のソファに座り

私も側にある同じ形のソファに座る

祖母の庭いじりを手伝って

水撒きを一通り終えた私は

クーラーがしっかりと効いたリビングで

汗が少しずつ引いていくのを感じていた

 

祖父は私の存在に気付きながらも

特に話しかけることも目線を配ることもなく

新聞をゆっくりと読んでいる

テレビもついておらず

只々蝉の鳴き声がこだまする中

暑かった外に目をやりながら

祖父とふたり

リビングの中での時間が過ぎてゆく

 

 

母亡き幼い私を

どれだけ可愛がってくれていたのか

あの頃の私は分からなかった

しかしあの静かな時間が

妙に頭の片隅から離れず

ふとした瞬間に

心を癒してくれていた

 

 

 

2017年9月3日

祖父は骨に成った

 

年齢にしては立派だと

係りの方に褒められたが

感情の表し方さえ分からなかった

 

祖母は何度も何度も祖父を呼んでいた

 

 

 

今日は昨日より肌寒い日で

夏の終わりを嫌でも感じた

沢山の行き交う人々に揉まれ

駅のホームに降り立って

前の人の背中を眺めながら

とぼとぼ歩く

 

祖父のいない世界になってしまったのに

誰一人知らないんだと思い知って

涙が止まらなかった

 

 

あの夏の日を

大切なあの人を

私だけは忘れない